(NHK杯から)一貫して攻めを優先する中野流布石

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先番中野寛也九段対志田達哉七段戦。中部総本部同士のため解説も羽根直樹九段が担当。
黒が右上目はずしに対し、白が直ちに小目に入る珍しいスタート。
8手目の白1カカリから黒4までの着手は連続で予想が当たった。これが必然かどうかわからないが、右下定型の定石を手抜きするような手が当たると、自分の感覚に自信がわいてくるものである。

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黒6で29手目まで進んだところだが、ここまでで羽根解説から覚えておきたい要点が幾つもあった。
まず、前図のあと白Aカケツギに黒はBとヒラかずCにカカったが、「(白Aの)カケツギから黒2子を取られるのは大きい」ということ。黒Bは絶対という教えらしい。
敢えて黒Cは攻めっ気の強い中野九段らしいが、すかさず白Bは当然だ。
対して黒Dのハサミは、あくまでも攻め主体に考える中野流ともいえる。

次に白1に対し黒2とカドに置いた手について。序盤の段階で隅の2線には打ちにくいように思うが、「どちらかの黒石に連絡できるということと、白の根拠を奪っている一石二鳥の好手」といえる。
白5とマゲについて、「自分の弱い石から、相手の弱い石に向かっていくのが基本的な考え方」との解説だったが、ここは小生でもこう打つだろう。
ここで黒6は羽根九段の予想になかった強手。黒の狙いは白1と5以下の間を分断して攻めることだが、黒6は白がもう一手打ってからでも分断できるという確信があってのことで、攻めの姿勢を強めている。
この黒6で黒Eなどから生きを図るような打ち方をするのは、白に外勢を与える結果になって即負けだ、との羽根九段の戒めの言葉も覚えておきたい。

要するに 「攻めにいったらその姿勢を貫くことが大切」ということだ。

対局の結果は終盤まで黒が地合い有利を保っていたが、中央の大石の生死を巡って寄り付かれ志田達哉七段の中押し勝ちとなった。

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