「なだれ三昧」の石音メモランダム

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zoom RSS (NHK杯)治勲のミス連発で名局が台無しに

<<   作成日時 : 2015/01/18 22:56   >>

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趙治勲25世の先番。右上はポピュラー定石だが、黒が断点の守りを省いて下辺星に先行したため、白の高尾紳路2冠がすかさず切りをいれた後の進行。
白1は急所のノゾキだが、解説の武宮正樹九段は「ここは黒2のコスミで受けるのが普通」と落ち着いていた。
ところが高尾が白3といきなり切ったのを見て驚いた様子。早速検討してみるが黒がよくない。白7となったあとこの白を取ることはできない。無理をしても白Aからのシチョウが白有利というのがミソらしい。

治勲も虚をつかれたらしい。その証拠にこの数手だけで考慮時間をすべて使い果たしたのだから。
やむなく黒は6の上を押して隅の4子を捨てざるを得なかった。

疑問なのは、定石周辺の簡単な手筋なのに、2人の大御所がともに知らなかったのかということだ。

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終局間際の図である。
この碁は大きな振り替わりができて面白かったのだが、右辺と左辺で治勲に大きな失着が出た(○印)。打った途端に武宮が「えっ?」といい、治勲自身が「バカだねえ」とぼやくような単純ミスだった。対局結果が白の1目半勝ちという少差だっただけに痛いミスだった。

しかし、なだれ三昧が本当に驚いたのはそのあとである。
左辺で失着して損をしたあと、治勲が気を取り直して黒Aと白2子を切り取ったとき、武宮は「これは大きいところだ」と言った。だが次の手で高尾が白Bと抱えられていた1子を2子にしたときに、「そうそう、ここに打たれると黒3子(△印)が取られるしかないんだよね」。
このヨセは9目半の大きさだったらしい。だとすれば黒Aの切り取りは白Aツギとの差で見ても5、6目にしかならないので、もし黒Aで黒Cに守っておけば黒が勝っていたのではないかと思う。

もし黒Aが最後の失着で勝敗を分けたのであれば、解説で一言あってしかるべきだが・・・。
もっとも武宮は、今日に限らず決して目算をしない人で、終局後に「へエ〜、(たった)1目半だったの」と驚いていたくらいだから仕方ないか。

だから武宮が総評で「名局でした」と言ったのも、大立ち回りの末に微差になったことでそう表現したに過ぎない。

心配なのは出だしの定石絡みの処理と合わせて、趙治勲のケアレスミスの多さである。

中高年の星として治勲の碁を楽しみにしていたなだれ三昧にとっては残念な1局だった。

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コメント(4件)

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序盤の黒4子捨ては、黒も外側が厚くなるから、黒が一方的にひどい格好ではないと思いますよ。互角でしょう。残念な一局とおっしゃりますが、僕は武宮先生の言うとおり名局だったと思います。
golove
2015/03/01 12:19
golove様
コメントありがとうございます。序盤の分かれはおっしゃる通り互角と思います。ただ、黒がここで考慮時間を全部使い果たして考えた内容には大いに興味があります。
なだれ三昧
2015/03/01 17:11
たぶん治勲さんは、武宮先生も解説でおっしゃったように頑張り屋だから、とことん最強を目指すところは今も昔も同じなのでしょうね。4子を捨てる手は真っ先に浮かんだろうけど、逆に白4子を取る手がないのか…とヨンでいるうちに、考慮時間が無くなった、といった所でしょう。治勲さん秒読みに強いし、対局相手の高尾天元は昔「趙先生は考慮時間の残りにはこだわらない、盤上にだけ集中している」と言っていたこともありました(^^)。
golove
2015/03/02 17:53
計算してみたところ、終盤白下がりから黒3子を取った手は、9目半まではないように見えます。増えた白地が6目、減った黒地が3目位。ここまでは白が先手で9目もうけたことになりますが、白も下がりを打って取られた損があります。一線ハネの抜きになれば黒地2目ですが、実戦では黒地3目半になっています。だから7目半が正しいと思います。…多分。
計算してみた
2015/07/23 19:44

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