なだれ三昧がひそかに注目する、高原周二九段の登場である。 昨年の勝率第1位とはいうものの、なだれ三昧的には、棋聖戦最終予選で鈴木歩六段の引き立て役として脚光を浴びた棋士である。 NHK杯は8年前に出場したことがあり、工藤紀夫九段に勝った実績がある。 対するは24世本因坊秀芳。NHKでも優勝3回、準優勝2回という大御所である。 しかし、直近の七大棋戦では棋聖、王座戦で最終予選に顔を出した程度で、他は予選A、Bどまりである。 ただ、富士通戦で日本代表になった活躍が評価されて、5年ぶりの出場となった。 局面図で、高原が中央白5子の逃げ出しを図る対策として、白1、3と打ったのは気合いだろう。 黒2、4で、スミの白が危なくなった。 しかし、手を抜いて打った白5は、「エイッ!」という掛け声が聞こえるような気迫がこもっていた。。 右下の手抜きはさすがに大胆だが、白5となれば、中央の黒一団も薄くなっている。 このあとの展開は、小技の秀芳を、気合いに勝った高原のパワーが圧倒した。 中央の黒をそっくり飲み込んだうえ、上辺まで70目の地を完成させた白が7目半勝ちとなった。 序盤の白イの押し上げは白ロでなければとか、黒ハでシチョウに抱えては黒良し、などと黒持ちの解説をしていた片岡聡九段も脱帽したはずだ。 勝った高原は、2回戦で謝依旻女流3冠と対戦する。 高原としては、鈴木歩六段に続き、またも引き立て役になるのは御免と頑張りたいが、大方のファンから見れば今度も「カタキ役」には違いないのでやりにくい相手だ。 勝率第1位・高原の強さは本物なのか、謝依旻戦に興味津々である。 . |
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