75手目の黒1飛び出しにより、もうこの黒はつかまらないだろう。 中央の黒も、左方に大きく脱出口が開いており危険はない。 そうなると、中の白21子は1眼しかないから、この碁は「オワ」である。 ところが、白は投了するどころか、つかまらない黒をどこまでも追いかけ回す。 取られたと言っても、手数は相当あるから、黒が100パーセント生きになるまで攻め続けたのである。 黒の追撃で100手も進んだ場面。 左方の黒は完全に生き、右方の黒も眼形作りには不安はないのだが、ここで黒1、3、5は、いくらなんでも堅すぎる。 黒としては安全第一、生きただけで勝ちという態度だ。 この碁は棋聖リーグ第1戦で、黒は河野臨九段、白は山下道吾本因坊。 本因坊戦第1局で、山下が羽根を破って先勝した直後の、5月16日に打たれた。 それにしても、終わったはずの碁から、124手も追及し続ける山下の攻めっ気もすさまじい。 新聞解説によれば、右下の白は封鎖された後でも、何度か生きる術はあったという。 しかし山下は1目でも得をしようとしたのか、単に眼を持つ手を外してしまった。 ・・・・・・・・・・ 昨日の碁聖戦第1局、黒の大石が死んで投了になったが、黒の最後の手で「こう打てば生きることができます」と結城解説があった。 しかし、羽根は違う手を打って玉砕した。 結城解説が正しかったのなら、羽根は2眼作って生きても価値(勝ち)はないと見たのだろうか。 この辺の機微が素人には到底理解できない。 |
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